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木を見て森を見ない治療?

他院でインプラントを勧められたが納得できず、インプラントせずにブリッジでいけないのかということで、当院に通院中の患者さんからの紹介で、ある患者さんがいらっしゃいました。

レントゲンを含め一通りの検査を行いました。
患者さん曰く、ブリッジの仮歯の咬み合わせが低く、咬めないと訴えたら、ブリッジの歯のない所にインプラントを入れないと咬めない、と。また反対側は歯の無い部分に延長ブリッジが入っているのですが、そこにもインプラントしないと咬めない、と。
確かに支台歯の状態からいうとインプラントは入れた方が支台歯を保護するという観点からは望ましいし、特に延長ブリッジの所は非常に支台歯に負担をかけるので、インプラントはより望ましい。その先生の言う事は理に叶っている。

でも、あれ??奥歯噛んでないよ!

インプラントについての見解と共に咬合の現状について説明しました。

患者さんの話では色々なところで治療された模様。
模型上では咬みそうではあるものの、実際は違う場所で噛んでいる。
歯のほとんど全てが保険外の補綴物。
でも3点くらいでしか噛んでいないし、当然その咬み合わせすら全く安定していません。

最初のずれは小さかったかもしれませんが、そのずれが重なりに重なってついには大きなずれになっていきます。
同じ医院でやらなかったのも悪く働いています。
こういう症例はたまに見ますが、今回はその典型例。

こんな状態ではまともなブリッジは作れません。

実際の噛み合わせの状態を見てもらって、まず噛み合わせが全く合っていない下顎の被せ物を仮歯にして、ちゃんと噛みあうようにしてから、最終的な被せ物を作った方が良いという事をお話しさせていただきました。

あとやるやらないは患者さん次第。

せっかくの高価な歯を入れてもちゃんと機能しなければただの白い異物であって、歯の代わりの人口臓器とはなり得ません。
我々はまず噛み合わせや歯や骨の状態、口腔清掃状態など総合的に判断して治療方針を立案して、ちゃんと噛めるを第一に治療しています。
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テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

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